食卓に笑顔の輪を広げたい

食卓に笑顔の輪を広げたい

みなさんの家庭には、「お母さんの味」はありますか?

わたしの子供時代、ご馳走といえば太巻き寿司が定番でした。運動会や誕生日には親戚中が集まり食卓を囲みます。母は家事や子育てで目が回るほど忙しかったはずなのに、ご馳走を作ってくれました。たくさんの料理の真ん中には、いつも太巻きとお稲荷さん。どちらもお箸が止まらなくなってしまうほど美味しかったことを、今も鮮明に覚えています。大好きな家族の笑顔と幸せの食卓、これがわたしの子供時代の原風景なのです。

絵巻き寿司は、どこを切っても同じ絵柄がでてくる巻き寿司のことです。ルーツは、千葉県を中心に発展した郷土料理「太巻き祭りずし」にあります。昔は専業主婦が当たり前だった日本のお母さんたちも、女性の社会進出が進むにつれて働きに出ることが多くなり、家族で食卓を囲む機会は減ってきています。コンビニエンスストアやファーストフードなどができて、世の中はどんどん便利になってきました。けれど、このなかに人の心を満たす味は一体どれだけあるのでしょうか?私は、いつの時代も子どもたちには「幸せな食の記憶」が必要だと考えています。

わたしたちの活動は、巻き寿司づくりの楽しさを伝え、食卓に笑顔を届けることができます。もし外国人の皆さんが、日本旅行の折りにレッスンを体験していただけたら、これほど嬉しいことはありません。ぜひ、絵巻き寿司インストラクターが運営するお教室に足を運んでみて下さい。

絵巻寿司検定協会
会長中矢 千賀子

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